金持ちクラブの秘密会議

「あの、お母様。どうして私までこんなところに連れてこられたのですか?」
そう、今俺たちは例の『秘密クラブ』に来ているのだ。
なんでもここを紹介してくれた奴曰く、「ここは別社会と繋がっている」だとかで、そいつが言うにはここに集まる連中はみんなヤバいやつらばかりらしい。
そんなところに俺を連れて行くなんて……やっぱりあいつの考えていることはよくわからないな。
ちなみにその友人とやらは来ていない。どうせいつものようにどこかに遊びに行ってるんだろうけど、まさか本当にここで会うことになるとは思わなかった。
まあ、俺はいいんだけどさ。なんかこう、周りの反応がね?
ほら、俺ってば一応これでも次期当主だからさ、そういう目で見られるわけよ。
それがちょっと居心地悪いというか……。するとその時、部屋の扉が開き、一人の女性が入ってきた。
黒髪ロングヘアーの美女だ。歳は20代前半といったところだろうか。
彼女は室内にいる全員を見渡して口を開いた。
そして―――
開口一番とんでもない発言をした。
(続く)
